18日に開幕した上海国際自動車ショー。約1000の関連企業が世界中から集い、独自の技術や車両を展示する世界最大級の自動車展示会だ。今回の目玉は各社がそろって披露した電気自動車(EV)。2000万円超の高級品からキャラクターと対話できる機能付きまで多様な新型車が並び、EV時代の幕開けを強く印象づけた。世界最大の自動車市場でもある中国。その中心の経済都市・上海でベールを脱いだ最先端のEVや各社のフラッグシップモデルを写真で紹介する。
中国
電気自動車(EV)の普及期に入った中国。比亜迪(BYD)のEVスーパーカー「U9」を筆頭に、地元メーカーが相次いで新型EVを発表した。上海蔚来汽車(NIO)は「第2のリビングルーム」をコンセプトに、内外装にこだわった「ES6」を披露。吉利汽車も顔認証でカギを開け閉めできる機能を備えた多目的スポーツ車(SUV)を公開した。車メーカーのほかに、百度などのIT(情報技術)関連企業の出展も目立ち、駐車支援機能などをアピールした。
BYD
仰望U9
BYD
仰望U8
中国第一汽車
紅旗E202
NIO
ES6
小鵬
G6
理想
L7
上海汽車
MAXUS GSTコンセプト
吉利
ZEEKR X
広州汽車
Hyper SSR
日本
米欧中が電気自動車(EV)の競争でしのぎを削る中、日本勢は巻き返しを目指して相次いで新型EVを発表した。トヨタ自動車はEV専用ブランド「TOYOTA bZ(トヨタ ビーズィー)」で新たに2車種、日産自動車はEVコンセプトカー「Arizon(アリゾン)」を初公開した。ホンダは新型EVを発表するとともに、2035年に中国市場で販売する新車を全てEVにする方針を示した。計画を5年前倒しし、中国での電動化戦略を本格的に進める。
トヨタ
bZ スポーツ クロスオーバー コンセプト
トヨタ
bZ フレックススペース コンセプト
トヨタ
レクサスLM
日産
アリゾン コンセプト
日産
マックスアウト
ホンダ
e:N SUV序
米国
電気自動車(EV)をテコに、自動車産業の復活を狙う米国だが、けん引役のテスラは今回出展していない。ゼネラル・モーターズ(GM)は新型5人乗りEV「エレクトラE5 」などを披露した。米国内ではEV1台あたり最大約100万円を税額控除する優遇措置が実施されているが、19日時点で1車種を除き、テスラやGMなど米メーカーに絞られている。日本勢のEVも対象外だ。
GM
ビュイックELECTRA E5
フォード
EDGE L
リンカーン
NAUTILUS
欧州
独フォルクスワーゲン(VW)は電気自動車(EV)セダン「ID.7」を初公開した。セダンタイプのEVは同社初。VWは販売台数の4割を中国市場に依存するが、EVのシェアは2.7%とテスラや中国勢が先行する。独メルセデス・ベンツグループは高級車モデル「マイバッハ」で初めてとなるEVを発表。BMWは新型EV「i7」など複数の新型車を発表。年内に別の新型EVを投入し、中国におけるEVのラインアップを11種類に増やす。
フォルクスワーゲン
ID.7
BMW
MINI コンセプト エースマン
メルセデス
マイバッハEQS SUV
ロールスロイス
SPECTRE
BMW
i7 M70 xDrive
韓国
韓国の現代自動車は新型多目的スポーツ車(SUV)「MUFASA」を披露したほか、グループ会社の起亜は新型SUV「セルトス」を展示した。両社は電気自動車(EV)をはじめとするエコカーも公開し、2030年までに、中国市場で合わせて21車種のエコカーを発売する計画。EV、ハイブリッド車(HV)、燃料電池車(FCV)など中国で発売しているエコカーの車種も大幅に拡大する方針だ。
現代自動車
MUFASA
起亜
Seltos