水に襲われた街

地図でみる河川決壊・浸水

台風19号は東日本の広い範囲で河川の堤防決壊や浸水をもたらした。国土交通省によると、堤防が決壊したのは55河川で79カ所(16日午前5時時点)。国土地理院のデータなどをもとに浸水の広がりや深さを地図で見てみる。

決壊地点の地図

千曲川

千曲川位置
千曲川浸水地域
国土地理院 / 編・日本経済新聞

千曲川では長野市穂保付近の堤防が約70mにわたり決壊し、付近の学校や住宅、医療機関が水につかった。国土地理院による推定では、浸水の深さは最大で約4.3メートルだった。推定浸水の地図を見ると、JR東日本の「長野新幹線車両センター」がある地点や周辺の推定浸水は深い。同センターでは北陸新幹線全体の3分の1に及ぶ計10編成が被災した。

決壊地点の下流は川幅が狭くなっている。川からあふれた水が堤防を削り、決壊に至る恐れがある「越水」が起きた可能性がある。

千曲川の堤防が決壊し、大規模浸水した長野市内(13日)
千曲川の堤防が決壊し、大規模浸水した長野市内(13日)

吉田川

吉田川浸水位置
吉田川浸水地域
国土地理院 / 編・日本経済新聞

吉田川は宮城県大郷町で堤防が約100メートルにわたり消失した。周辺での浸水は大郷大橋の北側で約4.5メートルの深さに達した。

台風19号の影響で堤防が決壊し、氾濫する吉田川=13日午後0時51分、宮城県大郷町(共同)
台風19号の影響で堤防が決壊し、氾濫する吉田川=13日午後0時51分、宮城県大郷町(共同)

阿武隈川下流

阿武隈川下流位置
阿武隈川下流浸水地域
国土地理院 / 編・日本経済新聞

宮城県の阿武隈川水系では新川の堤防が決壊、丸森町役場など町の広範囲が浸水した。同水系半田川でも水害が発生。阿武隈急行の鉄道路線も一部で被害が出た。

台風19号の影響で浸水し、水に漬かったままの宮城県丸森町。左は阿武隈川=14日午後0時17分(共同)
台風19号の影響で浸水し、水に漬かったままの宮城県丸森町。左は阿武隈川=14日午後0時17分(共同)

久慈川

久慈川位置
久慈川浸水地域
国土地理院 / 編・日本経済新聞

久慈川は茨城県常陸大宮市内の3カ所で堤防が決壊した。浸水の深さは最大約4メートル。JR東日本によると、同川にかかる水郡線の鉄橋が流された。

久慈川に崩れ落ちた鉄橋=13日午後3時35分、茨城県大子町(共同)
久慈川に崩れ落ちた鉄橋=13日午後3時35分、茨城県大子町(共同)

越辺川・都幾川

越辺川・都幾川位置
越辺川・都幾川浸水地域
国土地理院 / 編・日本経済新聞

都幾川では埼玉県東松山市で堤防が決壊、流域の坂戸市内で約3メートルの浸水が確認された。

越辺川は川越市と東松山市で堤防の決壊が確認され、川越市の方は長さが70メートルにわたった。川越市内へも広い範囲で浸水し、約120人の入居する特別養護老人ホームが一時、孤立した。

越辺川が氾濫して浸水した家屋(13日、埼玉県川越市)
越辺川が氾濫して浸水した家屋(13日、埼玉県川越市)

決壊・浸水マップは国土地理院や国土交通省の発表資料(速報値)をもとに作成。一部推定。

記事
堅田哲、新田祐司
デザイン・マークアップ
安田翔平
地図エンジニア
清水正行、加藤皓也

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