最高益の
ニッポン株式会社、
稼ぎ頭は?

17年3月期は純利益が
2年ぶり過去最高
18年3月期も最高益更新へ

非製造業
製造業
(注)2017年6月9日時点

 日本企業が稼ぐ力を取り戻した。3月期決算の上場企業(金融など除く)の連結純利益は、2017年3月期に過去最高益を更新した。好調「ニッポン株式会社」を引っ張る業種や稼ぎ頭はどこか。最高益への軌跡を最新の決算データから読み解く。

業種で見る
「最高益」への道筋

業種別純利益(兆円)

合計 増加分 減少分
純利益順
業種順

 2008年のリーマン・ショックや11年の東日本大震災で企業業績は痛手を受けた。アベノミクスで円安に転じた13年3月期からは電機や自動車などの輸出企業が一気に伸びた。

 17年3月期の主役は商社だ。大手商社は16年3月期に資源権益で数千億円単位の減損損失を相次ぎ計上。この重荷がなくなった17年3月期は利益額が3倍に跳ね上がった。通信業界も成長した。逆に足を引っ張ったのは自動車だ。円高が直撃して業界全体で約4700億円の減益となった。

純利益実額、
ソフトバンクが2位に浮上

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順位企業名・業種・株式コード数値

主要100社の4割、
「減収でも増益」

(時価総額上位100社の分布)
4割が減収増益

 17年3月期は「減収・増益」企業が目立った。時価総額上位100社でみると、38社が減収・増益企業だ。コスト抑制などで利益成長の歩みを止めない企業が目立つ。NTTは東西地域会社で販売促進費やネットワーク関連費用などコストの切り詰めを重ねた。信越化学工業は世界トップシェアを握る塩ビ樹脂と半導体ウエハーの販売増で円高効果をはねのけ、7期連続の最終増益を達成した。

取材・制作
三木朋和、竹内弘文、藤川衛、久能弘嗣、佐藤健、清水正行

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