インバウンド統計リポート

旅行支出
ベトナムが首位 中国超え

 2017年7~9月期の旅行消費額は前年同期比26.7%増の1兆2305億円と過去最高となった。1人あたりの支出額でみると、ベトナムが中国を抜いて首位となった。英国やフランスなど欧州客もお金をたくさん使っている。大阪や東京は依然として人気の訪問先だが、1年前と比べると新潟が大きく伸びた。インバウンド統計リポートで訪日客の今を追う。

データ出典:日本政府観光局「訪日外客数」、観光庁「訪日外国人消費動向調査」

最新データ:2017 / 7~9

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訪日客数

首位は中国

7〜9月期はビザ発給要件を緩和した中国からの訪日客が伸びた。5月から3年間なら何度でも日本を訪問できる数次ビザの発給が可能になり、リピーター客が増えた。韓国や香港などアジア客は好調が続いている。

消費額

過去最高の1兆2305億円

7〜9月期の旅行消費額は過去最高の1兆2305億円。中国が前年同期比23.5%増と伸びた。訪日客の増加で消費が活発だった。韓国は同年同期比49.9%増、香港は34.7%増と大きく伸びた。

旅行消費額国別割合

首位の中国に勢い

7〜9月期の中国の消費額は全体の44.1%。4〜6月期の34.2%から大きく伸び、中国人の消費に勢いが出ている。中国、台湾、韓国、香港、米国の上位5カ国・地域で全体の8割を占める。

  • アジア
  • 欧州
  • 北米
  • 南米
  • オセアニア
  • その他
(17年7〜9月期)

お金の使い方は

旅行支出

ベトナムが首位 中国・欧州超え

1人あたりの旅行支出の首位はベトナム。日本に住むベトナム人は6月末時点で23万人と16年12月末と比べると16%も増えた。技能実習生の受け入れ拡大が背景にある。日本で働く家族を訪ねて観光に来るベトナム人が増え、家電製品などを購入している。中国は2位で、フランスが3位だった。欧州客は単価が高い傾向にある。

宿泊料金

ドイツ首位、欧州高く

1人あたりの宿泊料金はドイツが最も高かった。英国、フランス、イタリアなど欧州が上位に入った。オーストラリアも高い。アジアは総じて低く、留学や技能実習で日本にいる知人宅や家族宅に泊まるケースが多いようだ。

飲食費

ベトナムが首位、欧米は和食好き

1人あたりの飲食費の首位もベトナムだった。平均宿泊日数が36日と長く、飲食への出費が多い。和食人気の高まりで、英国やスペイン、米国も飲食費が高い。

娯楽費

ロシアはレジャー好き

1人あたりの娯楽サービス費の首位はロシアだった。極東ロシアから日本を訪れる観光客が増え、ゴルフやテーマパークにお金を使っている。

買い物代

首位のベトナム、家電を購入

1人あたりの買い物代はベトナムが中国を抜いて首位となった。家電製品や時計を購入するベトナム人が多い。中国も消費は旺盛だ。

訪日客はどこへ

都道府県別訪問率

新潟の人気急上昇

大阪、東京、千葉、京都は人気の訪問先だが、1年前と比べると減少した。伸び率の首位は新潟。ウラジオストクやハバロフスクと新潟を結ぶ夏季限定のチャーター便が就航し、ロシアからの観光客が増えた。地震の影響が和らいだ熊本や秘境が人気の徳島が上位に入った。地方は訪れる観光客がまだまだ少ない。航空路線の開設やクルーズ船の寄港や観光プロモーションなどで観光客を大きく伸ばせる可能性がある。

取材・制作
藤川衛、安田翔平、佐藤健

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