インバウンド統計リポート

旅行支出
英・伊が中国超え

 2017年4~6月期の旅行消費額は前年同期比13%増の1兆776億円と過去最高となった。韓国や香港からのインバウンド(訪日外国人)数が増え、全体の消費額を押し上げた。1人あたりの消費額でみると、英国など欧州客がお金をたくさん使っている。大阪や東京は依然として人気の訪問先だが、1年前と比べると徳島や九州各県が伸びている。インバウンド統計リポートで訪日客の今を追う。

データ出典:日本政府観光局「訪日外客数」、観光庁「訪日外国人消費動向調査」

最新データ:2017 / 4~6

全体動向をチェック

訪日客数

首位は韓国

韓国からの訪日客が格安航空会社の増便を背景に前年同期比68%増と大きく伸びた。訪日客のうち4人に1人は韓国人。2位は中国、3位は台湾とアジア客が多数を占める。

消費額

過去最高の1兆776億円

増加に貢献したのは前年同期比69%増の韓国と34%増の香港だ。訪日客の増加に伴い、消費が活発だった。中国は4%増と伸びが鈍くなってきた。

旅行消費額国別割合

爆買い収束でも中国首位

かつての爆買いのような勢いはないが、中国は消費額で首位だ。中国、台湾、韓国、香港、米国の上位5カ国・地域で全体の7割強を占める。

  • アジア
  • 欧州
  • 北米
  • 南米
  • オセアニア
  • その他
(17年4〜6月期)

お金の使い方は

旅行支出

英国とイタリア、中国超え

1人あたりの旅行支出の首位は英国。平均宿泊日数が13.2日と中国(9.2日)や韓国(3.6日)などアジア各国より滞在期間が長い。欧州観光客を増やす戦略が今後の焦点となる。

宿泊料金

韓国、フィリピンは節約傾向

宿泊料金も欧米勢が高い。韓国やフィリピンの観光客は知人宅に泊まるケースも多いとみられる。

飲食費

欧州客は和食好き

「クールジャパン」で注目を集める和食は、滞在中の楽しみの一つだ。欧米勢は飲食費が軒並み高い。

娯楽費

スペインはレジャー好き

スキー、舞台鑑賞、スポーツ観戦、ゴルフ、テーマパークなどに使う娯楽サービス費の首位はスペインだった。スキー、スポーツ観戦への支出が多かった。

買い物代

中国、不動の首位

首位は断トツで中国だ。以前の爆買いのように炊飯器や家電製品を大量購入するケースは減ったが、時計や化粧品を買って帰る人が多い。

訪日客はどこへ

都道府県別訪問率

徳島の人気急上昇

大阪、東京、千葉は人気の訪問先だが、1年前と比べると減少した。代わりに、徳島県や熊本地震の影響が和らいだ九州各県が上位に入った。徳島県三好市は秘境として注目され、ここ5年で外国人観光客が4~5倍にも増えている。人形浄瑠璃や藍染めなど、日本文化体験が観光客の心をつかんでいる。

取材・制作
藤川衛、安田翔平、佐藤健

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