インバウンド統計リポート

訪問率上昇
1位は奈良

2018年の都道府県別訪問率で、上昇1位は奈良県だった。2位は福岡、3位は佐賀だった。訪問率トップは東京、2位は大阪、3位は千葉だった。訪日客は定番の行き先だった東京や大阪から、周辺の県や地方に行き始めた。1人あたり支出額の1位は北海道。観光資源が豊富で、スキーなどに訪日客がお金を使っている。インバウンド統計リポートで訪日客の今を追う。

データ出典:日本政府観光局「訪日外客数」、観光庁「訪日外国人消費動向調査」

最新データ:2018年

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訪日客数

5年で3倍、3000万人突破

2018年の訪日客数は初めて3000万人を突破し、3119万人となった。この5年で3倍になり、このままのペースで訪日客が増えれば、政府目標の「2020年に4000万人」が達成できそうだ。

国別の訪日客数

伸び率トップはベトナム

アジアからの訪日客が好調だった。中国が838万人となり、初めて800万人台に達した。東南アジアではタイが113万人と初めて100万人を突破。前年比でみるとベトナムが26%増、ロシアが23%増となった。ビザを緩和した効果が継続し、客数が伸びた。

前年比
ベトナム 26%
ロシア 23%
イタリア 19%
スペイン 19%
フィリピン 19%
  • アジア
  • 欧州
  • 北米
  • 南米
  • オセアニア
  • その他
(18年)

消費額

体験型消費シフト

旅行消費額は4兆5064億円。18年から調査方法を変更したため単純比較できないが、7年連続で前年実績を上回った。全体に占める割合は、買い物代が34.7%と最も多く、次いで宿泊料金(29.3%)、飲食費(21.7%)だった。構成比でみると、買い物代は前年から減り、宿泊と飲食費が増えた。訪日客の消費は体験型消費にシフトしつつある。

国別の消費額

中国と韓国で半分

消費額は中国が34.1%でトップ。13%の韓国と合計すると、この2カ国で半分近くを占める。台湾、香港、米国を加えた上位5カ国で全体の7割超を占める。

  • アジア
  • 欧州
  • 北米
  • 南米
  • オセアニア
  • その他
(18年)

訪日客はどこへ

都道府県別訪問率

東京、大阪に加え京都も低下

人気の訪問先である東京、大阪、京都の訪問率は2017年と比べると低下した。逆に伸びたのが周辺にある県。大阪や京都から行きやすい奈良は中国人の観光客が多く、東大寺やシカのいる奈良公園が人気だという。兵庫は姫路城が人気だ。自治体が行う観光キャンペーンだけでなく、SNSを通じて訪日客の間で認知度が高まっている。

都道府県別支出

支出1位は北海道

1人あたり旅行中支出では北海道の9万1043円が東京の8万7709円を抜いて、首位だった。東京は買い物や飲食への支出が中心だが、北海道はスキーのように長期滞在してお金を使う観光客が多い特徴がある。3位の沖縄も長期滞在する訪日客が多い。

お金の使い方は

旅行支出

中国が4位に後退

1人あたり旅行支出は0.9%減の15万2594円。前年に首位だった中国は2.9%減と4位に落ちた。首位はオーストラリアで、スペインとイタリアが続いた。

宿泊料金

英国が1位、欧州高く

1人あたりの宿泊料金は英国が最も高く、オーストラリア、スペインの順だった。欧州は高い傾向にあり、アジアは総じて低い。

飲食費

スペインが首位、欧州は和食好き

1人あたりの飲食費はスペインがトップだった。スペインでは和食に関心が高まり、日本の魅力が増しているという。上位には欧州勢が並んだ。

娯楽費

スキーで豪州が首位

1人あたりの娯楽サービス費の首位はオーストラリアだった。北海道のニセコなど日本でスキーを楽しむオーストラリア人が増えている。

買い物代

爆買い収まっても中国1位

1人あたりの買い物代は中国が首位だった。大量に土産を買い込む爆買いは少なくなったが、買い物代に多くをさく。2位は滞在期間が長いベトナムが入った。

取材・制作
藤川衛、安田翔平、佐藤健、久能弘嗣

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