衆議院選挙2024
投票結果データ分析
第50回衆院選(10月27日投開票)は自民、公明両党が215議席におわり過半数割れした。野党は立憲民主党が148議席、国民民主党が28議席とそれぞれ躍進し、日本維新の会は38議席と伸び悩んだ。地域別に結果を分析した。
開票結果
野党
議席
与党
議席
自民
今回 0
公示前 247
公明
今回 0
公示前 32
無所属
今回 0
公示前 23
みん
今回 0
公示前 0
社民
今回 0
公示前 1
保守
今回 0
公示前 0
参政
今回 0
公示前 1
共産
今回 0
公示前 10
れい
今回 0
公示前 3
国民
今回 0
公示前 7
維新
今回 0
公示前 43
立民
今回 00
公示前 98
自民、大都市部で苦戦
自民党が議席を減らした大きな要因が大都市部での苦戦だった。今回の衆院選は「1票の格差」を是正する小選挙区の「10増10減」に伴い東京など大都市部の議席が増えた。そこでの取りこぼしが響いた。
首都圏小選挙区での自民の当選者の比率
- 自民
- その他
東京、神奈川、埼玉、千葉の小選挙区(計80)の当選者数は35人だった。前回2021年の衆院選の48人に比べて小選挙区の数が9増えたにもかかわらず議席を減らした。
関西圏小選挙区での自民の当選者の比率
- 自民
- その他
大阪、兵庫、京都、奈良の小選挙区(計40)の当選者数は11人。前回21年の衆院選では12人でもともと維新の基盤が強い関西は自民党が苦戦していたが、今回も傾向が続いた。
公明、大阪の選挙区全敗
連立政権のパートナーである公明党は公示前から8議席減らした。埼玉14区で比例代表からの転出を狙った石井啓一代表は落選した。公明党は大阪、兵庫の6小選挙区で維新と激突した。結果は2勝4敗で、大阪の小選挙区で全敗した。
「1区」で自民に逆風、「独占県」も減
自民の各都道府県「1区」の勝敗
- 勝利
- 連勝
- 敗北
- 連敗
各都道府県の県庁所在地の「1区」をみると、自民党が今回勝ったのは23区にどとまった。21年は29だった。自民がすべての小選挙区を独占した県は8県で、21年の14県から6県減った。
自民独占県の一覧
- 新たに独占
- 独占を維持
- 独占が崩れた
- 青森
- 山形
- 富山
- 石川
- 群馬
- 福井
- 山梨
- 岐阜
- 滋賀
- 鳥取
- 島根
- 山口
- 徳島
- 愛媛
- 高知
- 熊本
立民伸長、
11都道県で第1党に立民は大都市部だけでなく、全国的に伸長したといえる。小選挙区の議席は佐賀県に加え、新潟県を独占し、北海道や東京都などでも第1党となった。前回は福島、新潟、佐賀のみだったが、大都市部でも自民と互角の勝負に持ち込んだ。
2021年と比べた立民の比例得票率の変化
- -4
- -2
- 0
- +2
- +4
維新は大阪で全勝し、関西圏以外でも福岡や広島で元閣僚の候補を破った。国民民主は公示前の7議席から4倍の28議席へと躍進した。
日本保守党、国政に初議席
作家の百田尚樹氏が率いる政治団体、日本保守党が3議席を獲得した。前名古屋市長の河村たかし氏は愛知1区で当選した。日本保守党は全国で2%以上を得票し、政党要件を満たした。
「不記載」議員20人超落選
自民の旧安倍派議員ら政治資金収支報告書に不記載があった前職に逆風が吹いた。党からの公認が得られず無所属で立候補した9人のうち6人が落選した。比例と重複立候補できなかった前職は34人中20人が落選した。
不記載議員の当落結果
- 当選
非公認
-
中根一幸埼玉6
-
三ツ林裕巳埼玉13
-
下村博文東京11
-
平沢勝栄東京17
-
小田原潔東京21
-
萩生田光一東京24
-
細田健一新潟2
-
高木毅福井2
-
西村康稔兵庫9
公認だが比例重複なし
-
和田義明北海道5
-
木村次郎青森3
-
藤原崇岩手3
-
西村明宏宮城3
-
亀岡偉民福島1
-
簗和生栃木3
-
福田達夫群馬4
-
柴山昌彦埼玉8
-
大塚拓埼玉9
-
松野博一千葉3
-
義家弘介神奈川16
-
山田美樹東京1
-
丸川珠代東京7
-
高鳥修一新潟5
-
田畑裕明富山1
-
小森卓郎石川1
-
佐々木紀石川2
-
稲田朋美福井1
-
若林健太長野1
-
宮下一郎長野5
-
鈴木淳司愛知7
-
青山周平愛知12
-
根本幸典愛知15
-
鈴木英敬三重4
-
中山泰秀大阪4
-
加納陽之助大阪10
-
宗清皇一大阪13
-
谷川とむ大阪19
-
関芳弘兵庫3
-
井原巧愛媛2
-
宮内秀樹福岡4
-
武田良太福岡11
-
加藤竜祥長崎2
-
衛藤征士郎大分2
比例単独で出馬できず無所属で立候補
-
上杉健太郎福島3
離党、無所属で出馬
-
世耕弘成和歌山2
立民・野田代表が
最多得票得票数では立民の野田佳彦代表が最多の14万5000票を獲得した。次点は自民の細野豪志元環境相で14万1000票だった。立民新人の佐々木奈保美氏は11万1000票を獲得しながら小選挙区で敗れ、比例での復活当選だった。
高得票で当選
1 | |||||
2 | |||||
3 | |||||
4 | |||||
5 |
高得票だが小選挙区敗北
1 | |||||
2 | |||||
3 | |||||
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5 |
低得票で小選挙区当選
1 | |||||
2 | |||||
3 | |||||
4 | |||||
5 |