夫婦共働きなのに、夫の家事・育児は1日46分、妻のワタシは4時間54分……。この差ってなに!
登場人物
虹野 愛
育児と仕事に奮闘する2児の母。
虹野 大輔
愛の夫。最近の趣味は退社後の立ち飲み。
共働き世帯が増加、
専業主婦世帯の2倍超す
共働き世帯数の推移
出典:男女共同参画白書
1980年、夫が働き妻が専業主婦という世帯は1114万世帯、共働き世帯は614万世帯でした。1997年に共働き世帯が完全に逆転。2018年には共働き世帯が1219万世帯、専業主婦世帯は606万世帯になっています。
ボクが子どものころはお母さんがいつも家にいて、おいしいご飯を作ってくれたなぁ。でも、それが今や少数派なのはさすがに分かっているよ。
家事・育児の時間は女性に偏る
共働き世帯の夫と妻の
仕事や家事の時間
出典:社会生活基本調査
2016年の共働き世帯の夫の家事・育児の時間(買い物など含む)は1日46分。妻は4時間54分。一方で仕事などの時間(通勤時間など含む)は夫が8時間31分、妻は4時間44分。妻が短時間勤務やパート勤務を選択しているためとみられます。
1996年を見ると、家事・育児時間は夫が20分、妻は4時間33分でした。夫は20年かけて2倍以上に増えていますが、妻に比べればまだまだ短いのが現状です。
ワタシは仕事で疲れて帰っても、子どもの食事・お風呂、寝かしつけまでやってクタクタ。あなたはそんなことも知らずに、お酒を飲んで帰ってくるわよね!
「子育てしながら仕事」大変
第1子の妊娠・出産を機に仕事をやめた理由(2018年)
子育てに専念したかった | 46.1% |
自分の体や胎児を大事にしたいと考えた | 41.8% |
職場の出産・子育ての支援制度が不十分だった | 27.9% |
子どもの体調が悪いときなどに休むことが多かった | 11.7% |
保育所など、子どもの預け先を確保できなかった | 10.9% |
夫や家族などの家事・子育てのサポートが得られなかった | 10.7% |
明治安田総合研究所調べ
第1子の妊娠・出産を機に仕事を辞めた理由では「子育てをしながら仕事を続けるのは大変だったから」が最も多い52%でした。夫や家族からのサポートが得られなかったことも上がっています。
よく分かるわ。会社でも家でも全力疾走なんてムリって思うもの。それでもワタシは働きたいから頑張っているんだけどね……。
「女性は家庭、男性は仕事」という価値観は変化し、共働き世帯が多数となっています。しかし、家庭の中を見てみると、相変わらず「女性が家事・育児、男性が仕事」のままのようです。保育所や企業の育休制度は充実し共働き世帯には追い風です。しかし、男性の長時間労働を改めたり、家事・育児の分担を見直したりしないとさらなる女性の活躍は難しそうです。
- 編集
- 佐藤信博
- デザイン
- 藤岡真央
- イラスト
- 鎌田多恵子
- マークアップ
- 東條晃博
数字で見る女性の活躍