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家電の使い方は進化した?ツイッターの「本音」も分析

日本の家庭に初めて電気が送られたのは1887年のこと。照明、冷暖房、洗濯機、テレビ、オーディオ……。以後、家電製品は百年以上にわたり進化を続け、今なお新しい機能が登場している。家電製品のこの10年の進化をデータで確かめつつ、短文投稿サイト「ツイッター」のつぶやきから使い勝手や評判を探った。
(9月21日付日本経済新聞朝刊に連動記事「家電、白黒逆転は必然」)

この10年でどれくらい進化?

洗濯乾燥機 洗濯〜乾燥に使う水量が…

洗濯乾燥機 洗濯〜乾燥にかかる時間が…

比べたのはパナソニックのドラム式主力モデル「NA-V82」(2005年発売、乾燥容量6kg)と「NA-VX9600L」(2015年9月25日発売、乾燥容量6kg)。カタログの数値をみると、洗濯から乾燥までの水の量と時間はこの10年で半分以下になった。この差を生んだのは乾燥方式の違いだ。10年前は乾燥に冷却水が必要なヒーター式が主流だったのに対し、現在は冷却水が必要ないヒートポンプ式が主流。水の量も時間も大幅に節約できるようになった。

冷蔵庫 ほぼ同じサイズで容量は…

比べたのは三菱電機のMR-G40J(2005年発売、幅685×高さ1798×奥行き644㎜)とMR-WX48Z(2015年発売、幅650×高さ1821×奥行き650㎜)。ほぼ同じサイズながら容量は74㍑分、大きくなった。ポイントは冷蔵庫を覆う断熱材を薄くしたこと。同社の独自のウレタン発泡技術などで、断熱性能を保ちつつ従来品より扉や側面を薄くできた。

エアコン 1年間の消費電力量…

比べたのはダイキン工業のリビング用エアコン「うるるとさらら」(2005年発売)の14畳用と、「うるさら7 Rシリーズ」(2015年モデル、2014年11月発売)の14畳用。各社がエアコンの省エネを競う中、同社は室外機の性能に着目。室外の気温が上昇しても発熱しにくい電気部品と能力が落ちにくい冷媒を採用し、エネルギーのロスを抑えている。

BD/DVDレコーダー ハイビジョン録画可能時間、2000時間超える…

比べたのは東芝の「RD-X6」(2005年発売)と「DBR-M590」(2015年発売)。いずれもそれぞれの年の同社の最高級モデル。2005年当時は放送データをそのまま録画していたが、現在の機種ではハイビジョンの信号を保ちながら放送データを圧縮して録画する技術を採用。画質は放送そのままのモードより劣るが、長時間録画が実現した。現在の機種には、主なチャンネルを一日中録画して、後から好きな番組を見られる「全録」機能もある。

一眼レフカメラ どれだけ明るく撮れるかを示す感度が…

比べたのはニコンのレンズ交換式デジタル一眼レフカメラで「D200」(2005年発売)と「D7200」(2015年発売)。ISO感度は、どれだけ明るく撮れるかを表す数値で、値が高いほど暗いシーンでもより明るく撮れる。レンズから取り込まれた光の情報を高速処理する技術の開発が進んだことがISO感度の向上につながっている。

家電の機能、ネットでつぶやきが多いのは?

データの上ではスピードや機能が進化している家電。では、実際の使い勝手も向上しているのだろうか。短文投稿サイト「ツイッター」のつぶやきを調べてみた。 データの上ではスピードや機能が進化している家電。では、実際の使い勝手も向上しているのだろうか。短文投稿サイト「ツイッター」のつぶやきを調べてみた。

主な家電10品目について、この1年間のツイッターのつぶやきを調査した。その結果、家電名と「機能」の2つの言葉(「エアコン」と「機能」など)を含むつぶやきは約9万2千件(販売、広告、宣伝目的のものは可能な限り除いた)。そのなかで、つぶやきが多かった家電をランキングした。

調査の方法

1位 洗濯機

2位 エアコン

3位 炊飯器

4位 掃除機

5位 電子レンジ

家電のつぶやき、この言葉に注目

家電の使い勝手や評判は、どんなキーワードでつぶやかれているのか。ツイーターの検索機能を使って、特徴的な言葉を探ってみた。

炊飯器の話題は?

炊飯器についてのツイートでよく出てきたのが「かきまぜ機能」。その多くがシャープの「ヘルシオ炊飯器」に注目したものだった。同社が「かきまぜ機能を使ったあんこのレシピ」について投稿したものをリツイート(気に入ったつぶやきの再投稿)するケースも多かった。米を炊く以外の使い道が広がっているようだ。

冷蔵庫の話題は?

冷蔵庫では、中国の家電大手、海爾集団(ハイアール)傘下のハイアールアジア(東京・千代田)の液晶ディスプレー付き冷蔵庫に注目したものが目立った。6月の新製品発表会のニュースを受けて、扉の液晶画面に触れると食材の保管状況がわかる、好みの画像を映せるといった独創的な機能に驚いた人が多かった。

掃除機の話題は?

掃除機では「サイクロン」に話題が集まった。空気の渦(サイクロン)の遠心力でゴミを分離するサイクロン式掃除機は外国製が先行し、最近では日本メーカーも続々と発売。その品定めをするつぶやきや、従来の紙パック式と使い勝手を比べたものが目立った。シャープの会話するロボット掃除機「COCOROBO」の話題も多かった。

電子レンジの話題は?

多機能化が進む家電の代表格が電子レンジ。ただ、ツイッターの投稿では、その多くの機能を使い込なせていない様子もうかがえた。「単機能の電子レンジって安いんだね。助かる!」「オーブンレンジ買うより、単機能電子レンジとオーブントースター買うほうがいいような」といったシンプル家電派のつぶやきも目立った。

ドライヤーの話題は?

多くのドライヤーについている冷風機能。「髪を乾かすなら温風だけでいいのでは」と思いがちだが、実は、冷風にもちゃんと役割がある。「仕上げに冷風を使うと髪がまとまりやすく傷みにくい」とアドバイスする投稿のリツイート数が伸び、「みんな知ってた?」という感覚で話題にしている人が目立った。

白物家電、黒物家電 出荷数・出荷額はどう変わった?

  • 全て

  • 【白物】
  • 【黒物】
  • 国内家電出荷数

  • 国内家電出荷額


制作・データ分析:
板津直快、中村雄貴、鎌田健一郎、佐藤健
調査協力:
電通パブリックリレーションズ

日経本誌の誌面では・・・ 日経本誌の誌面では・・・

冷蔵庫や洗濯機などの「白物」と、テレビやビデオカメラなどの「黒物」。9月21日付日経朝刊の「データディスカバリー」では、白物家電と黒物家電の〝攻防〟のデータを紹介しています。

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